都市部と過疎地。介護施設でのサービス内容に地域差はあるの?
大手が展開する介護施設は大都市に集中しがち。そのため、都市部では施設間の競争意識が働きやすく、サービスの質の向上につながりやすい傾向があります。
一方、施設数も人口も少ない地方部。中でも過疎化が進む地域の介護施設はどうでしょうか?働く世代が少ないので、介護職のなり手は限られてくるかもしれません。施設としても競合相手が多いわけでもないでしょう。こうなると、サービスの質の維持はなかなか難しいのでは…?と考えてしまいますね。ですが、介護のほんねに寄せられた口コミを見ていくと、一概にそうとは言い切れないようです。
過疎地だって、介護の質の向上に取り組んでいます
最初にご紹介するのは、岡山県新見市にある『特別養護老人ホーム唐松荘』さんに寄せられた口コミです。
「職員のみなさんが常に前向きに学ばれており、地域に向けて定期的に研究発表をされ、とても質が高いように感じました。」
− 「特別養護老人ホーム唐松荘」に寄せられたもた子 (女性/30代)さんの「徹底的に考えられた施設。」より
介護は、介護を必要とする相手に応じてその形や方法を変えていくもの。時にはこれがベストといった正解になかなか行き当たらないこともあります。こちらの施設では、そんな介護の奥深さにきちんと向き合い、学びを通して介護の質を向上させようとするスタッフの意欲が根付いているようです。
過疎地にあった!日本屈指の高齢者福祉先進地域
同じく過疎化が進む鳥取県南部町の『特別養護老人ホームゆうらく』さんには、次のような口コミが寄せられています。
「鳥取県南部町は、全国的に見ても高齢者福祉の先進地であり、そのシンボルとなる施設ですので、職員の意識も技術も高いと思います。」
− 「特別養護老人ホームゆうらく」に寄せられたSunaba (男性/50代)さんの「理想的な施設」より
「施設の中でも日常の医療介護の技術もしっかりしており、つつがなく見守って貰えると思います。」
− 「特別養護老人ホームゆうらく」に寄せられたBird (男性/50代)さんの「理想的な施設」より
口コミにもある通り、南部町は20年以上前から福祉の発展に力を入れてきた自治体です。ゆうらくさんは、その取り組みの中で設置された施設。公共事業としては全国で初めてユニットケアを取り入れました。昨年には天皇皇后両陛下が視察されるなど注目を集める施設ですから、スタッフの意識も高く保たれているのでしょう。
寝たきりでも大丈夫、みんなでお祭りに行こう!
最後に紹介するのは新潟県柏崎市の『特別養護老人ホーム柏柳の里』さんの口コミです。
「行事・イベントについては、日本最大の露店が並ぶと言われる、越後柏崎自慢の『えんま市』があげられます。入所者の多くが、子供のころから、毎年指折り数えて楽しみにしていたおまつりですから、たとえ普段はベッドの上の生活でも、皆様行きたくて行きたくてたまらないのです。そこで、移動に耐えられる方は、可能な限り、車椅子や車の付いたベッドに乗ってでも、お祭り見物に連れて行ってもらえます。」
− 「特別養護老人ホーム柏柳の里」に寄せられた(^-^)ノ (男性/50代)さんの「生まれ育ったふるさとと離れずに暮らしていける場所」より
なんて素敵なんでしょう!ベッド上で過ごされている方が外出するとなれば、それ相応の準備と対応が必要になります。それでも、そのお祭りが入居者さんたちにとってどんな意味を持つものか。スタッフの方々はきちんとくみ取り、その願いを叶えようとしているんですね。
過疎地の介護施設だって頑張っています!
いかがでしたか?過疎地にあるからといって、質の向上ができないわけではありません。今回紹介した施設以外も、全国ではたくさんの介護施設が努力しています。みなさんの地域の施設の取り組みにも目を向けてみると、なにか発見があるかもしれませんね。
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この記事の寄稿者
チヴェッタ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。