利用したくてもなかなかできない特別養護老人ホーム(特養)
国や自治体からの補助金が使われて設立されることから、比較的安価で利用できる特別養護老人ホーム。入居は原則的に要介護3以上からで、経済状況などを踏まえて入居が必要と認められる人から利用できる仕組みですが、とても人気があり、入居したくてもできない待機者がたくさんいます。
特養の入居待ちをすることになったら、どのように過ごせばよいのでしょうか?実際に介護を経験している人たちがどうしたのか、口コミで探せる介護施設の検索サイト「介護のほんね」に寄せられた口コミの中からご紹介します。
ショートステイを利用する
ショートステイは、 在宅介護の合間に短期間だけ特別養護老人ホームなどに入居することです。ショートステイでの利用であれば受け入れてくれる施設も多くあります。介護をするご家族にとっても、ほどよい息抜きになりますよ。
実際、神奈川県横浜市の特別養護老人ホーム『ヴィラ横浜』さんには、ショートステイを利用したご家族の口コミが寄せられています。
「家族のものが特養の順番待ちをしている間に、短い間でしたがショートステイでお世話になりました。(中略)ショートステイで短期間の利用にもかかわらず非常に親身になっていただきました。」
− 「介護老人福祉施設 ヴィラ横浜」に寄せられた海(女性/50代)さんの「家族に接するようなケアをしてくれるスタッフが魅力」より
介護老人保健施設を利用する
介護老人保健施設は、病気やケガなどで介護が必要な状態になった高齢者が、一定期間入居して機能訓練(リハビリテーション)を受けながら在宅復帰を目指す施設です。本来はあくまで在宅復帰が目的ですが、特養に移りたい方が入居待ちの間、一時的に暮らしている場合も多くあります。
北海道札幌市の介護老人保健施設『愛里苑』さんの口コミには
「特養の待機待ち、そんな人が多い老健でした。」
− 「介護老人保健施設 愛里苑」に寄せられたとーこ(女性/50代)さんの「特養の待機待ち、そんな人が多い老健でした。」より
といったものがありました。実態としては介護老人保健施設でリハビリに励んで特養の入所を待っている方も多いのでしょう。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅を利用する
特養が空くまでの間、有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅などの民間施設に入居して待つこともできます。これらの施設は民間企業などが運営しているため、高い費用がかかるイメージがありますが、近年ではそれぞれの企業努力もあり、入居費用0円で月額費用も年金額に収まる範囲内の安価な施設が増加しています。安いと介護の質がよくないのでは、と不安になる方もいるかもしれませんが、評判のいい施設もたくさんあります。
栃木県小山市で株式会社ヴァティーが運営するサービス付き高齢者向け住宅『ふるさとホーム小山』さんには、特養の入居待ちをしている方からこのような口コミがあります。
「都心の特別養護老人施設の入居が最終目的だったので、入居金なしの施設の選択になりました。申し込み時区内の施設は数百人待ち状態でした。月々の支払いは本人の年金に少し足す位で何とかなりました。(中略)何度か危ない状態になった事がありましたが、提携の病院に入院させて頂き処置も迅速で、施設に預けている身としては安心感を得られる施設でした。」
− 「ふるさとホーム小山」に寄せられたヒラリークリキントン (女性/50代)さんの「静かな環境で建物も綺麗だがスタッフにもう少しの向上を望む」より
近くの特養に入居を考えていて問い合わせてみたら待機者の数の多さに驚いた、という話もよく聞く昨今。選択肢は広がってきていますので、さまざまな方法を組み合わせて、介護を受ける人もご家族も無理のないようにしていきたいですね。
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この記事の寄稿者
もなか
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。