「夜型幼児」が増える現代。高齢者の傾向は?
「夜型幼児」という言葉を知っていますか?早寝早起きで元気で走り回るのが幼児の姿と思っていたら、どうやら近頃はちがうようです。これは2015年発表の国立保健医療科学院の全国調査から注目されるようになった現象です。幼児の夜型傾向や睡眠時間の短縮は、成長が遅くなったり、昼間の集中力低下にもつながるので、ちょっと心配です。
一方、高齢者といえば朝方を想像しますが、実は「夜型老人」といえる人もいるようです。
夜型になる高齢者たち、その理由は
一般的に歳を重ねるにつれ睡眠が浅くなり、夜眠りに入る時間も朝起きる時間も前倒しになる傾向があります。これが高齢者といえば「朝型」というイメージにつながるのでしょうね。
しかし、意外と夜型の高齢者の方も多いんです。その理由として、仕事も退職し、子どもも巣立ち、朝起きる必要が無くなり、もともと夜型だったひとが夜型に戻ってしまうことが挙げられます。また、日中の用事が無くなり昼間に出歩くことが少なくなったことで夜の寝付きが悪くなるなど、なかでも独居している高齢者の方は生活リズムが乱れやすいということが起因しているそうです。
そして、特に認知症の方のなかで多いとされるのが睡眠障害です。夜間に眠れず、昼寝が増えることによってますます夜に眠れなくなる悪循環に陥ってしまうと言われています。
夜型が引き寄せる病気に注意!
睡眠に障害を抱えた高齢者が夜型に移行していくと、さまざまな病気を引き寄せてしまいます。その一つがせん妄。意識障害の一つで、昼夜逆転の生活が続くと眠りの浅い夜間に、強い不安感におそわれたりします。せん妄になると、幻覚をみたり、ときには暴力をふるったりすることもあります。
「夜型老人」の傾向が見られたら
このように、もともと夜の眠りが浅いとはいえ、高齢者の夜型傾向は決して良いものとはいえません。体内時計を整えるためにも、朝は日光を浴びる、昼間できるだけ体を動かすといった対策を取りたいものです。高齢の家族が夜型になってきたと感じたら、重大な病気が隠れていないか、早めに医療機関などに相談してみるようにしましょう。
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この記事の寄稿者
ピヨ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。