介護離職を避ける知恵 - 親と自分の人生を大切にするために データで見る「介護離職」(後編)

doppo , 親の介護 , 介護離職 , 介護と仕事の両立 , 人生設計
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2016.08.26
介護離職をデータから見る

データから見る介護離職

今回は、介護離職に関するデータを基に実態について書かせていただきます。

性別では女性が8割

総務省「労働力調査」によれば、過去5年間に介護・看護を理由に離職した人は48万7千人。そのうち女性が38万9千人と、約8割を占めています。過去1年以内(平成23年10月~24年9月)に介護・看護のため離職した人は10万1千人。(平成24年9月の労働者人口6308万人)こういった統計が厚生労働省、平成24年度仕事と介護の両立に関する実態把握のための調査研究事業報告書(平成24年度厚生労働省委託調査)から出されています。

有業率や役職

また有業率をみると、介護をしている人の有業率は、男性が65.3%、女性が44.9% で、介護をしていない人(男性69.2%、女性48.7%)に比べ低くなっています。

就労者・離職者別の役職をみると、離職者全体では「一般社員(役職なし)」が47.9%、次いで「主任・課長補佐・係長クラス」が23.2%。女性で離職した人では「一般社員(役職なし)」が66.7%です。

フルタイム就労者が9割を占める

全回答者の就労者・離職者別の勤務形態をみると、離職者全体では「フルタイム」が87.5%、次いで、「フレックス」が6.5%となっています。

父親と母親、どちらが多い?

データからみる家族と介護家族構成をみると、「母親が要介護」なのが『就労者』では 68.7%、『離職者』では79.2%。「父親が要介護」は『就業者』では 49.5%、『離職者』では54.4%と、「母親」の方が多く見られます。

これは男性の平均寿命が80.5歳なのに対して女性は86.8歳と長生きな傾向があるので、家族構成として母親が健在のことが多く、必然的に母親の介護をする確率が高いと言えます。なお、『就労者』は『離職者』に比べ、兄弟や姉妹がいる割合が2.1~8.2%高いという特徴があります。

親の年齢別データ

親の年齢(離職者は離職前の親の年齢)を見ると、「70~74 歳」「75~79 歳」「80~84 歳」がそれぞれ 2 割程度。

介護離職者は親との同居が多い…?

同居している家族についてみると、『就業者』では両親と同居している人が27.4%に対し、『離職者』では52.0%。中央大学が2014年に行った調査では、現在介護をしている人が9.7%。今後5年間に介護をする可能性があると答えた人が86.7%いました。

データからみる“介護離職しやすい”人

これらのデータから見えるキーワードは『女性』『40歳以上』『フルタイム就業』『一人っ子』『(親が)70歳以上』『母親』『同居』。これら条件に当てはまるほど、会議離職の状態になる可能性が高くなると言えそうです。

ただし、条件に当てはまらないから安心ということではありません。自分に当てはまるキーワードが少ない方も、いくつも当てはまる方も、介護離職しないために、将来起こり得る介護について、できることから考えておくことをお勧めします。

今回はデータを元に、介護と仕事、家族の状況をご紹介しました。介護離職を取り巻く現状を知ることで、介護離職を考えていただければと思います。

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    寄稿者

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    佐久間 理央

    POLE・STAR株式会社ディレクター
    大正大学大学院人間研究科修士課程修了(社会福祉学)。
    私立国際武道大学、社会福祉法人武蔵野療園、社会福祉法人渋谷区社会福祉協議会等を経て現在POLE・STAR株式会社を設立。
    主に福祉や生活に関する相談、コンサルティングを行っている。