人生の折り返し地点で介護離職をするリスク
POLE・STAR株式会社の佐久間 理央です。親の高齢化にともない、老い、病気、けが等様々な理由で介護をしなければならない状況から、離職を余儀なくされたという話は、今や珍しいことではありません。
でも、人生まだ折り返しの半分位の地点にいる私たちにとって、それは想像以上に大変なことなのです。今回は介護離職によるリスクについて書かせていただきます。
生活のすべてが自宅を中心に回り始める
介護を理由に仕事を辞めると、介護者とその世話をする側との生活になります。会社勤めをしていた毎日に変わり、親の介護という、日常生活に追われて自宅で過ごす時間が増えるのです。家事が苦手だったとしても、食事、洗濯、掃除等生活を維持することはすべてしなければなないのです。出かける場所も自宅近くの範囲になり、だんだんと狭まっていきます。
人間関係からの孤立
と同時に、人間関係もだんだんと少なくなっていきます。社会から離れ孤立してしまう問題もあります。また収入が減れば、友人との付き合いも、自分の洋服や趣味のことにも使える金額も制限せざるを得なくなります。
社会や人とのかかわりの希薄さが心にこたえる
社会からも精神的にも物理的にも隔離され、職場で様々な人に関わり、仕事を通して磨かれてきたスキルを発揮できる機会も少なくなります。人間関係のストレスはなくなるかもしれないけれど、社会や人とのかかわりがだんだんと希薄になっていきます。会社に勤めてきた人にとってこれは地味にこたえてくるようです。
<続く>
この寄稿文は全2回の連載です。
この記事は、doppoの内容をアレンジしてお送りしています
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この記事の寄稿者
佐久間 理央
POLE・STAR株式会社ディレクター
大正大学大学院人間研究科修士課程修了(社会福祉学)。
私立国際武道大学、社会福祉法人武蔵野療園、社会福祉法人渋谷区社会福祉協議会等を経て現在POLE・STAR株式会社を設立。
主に福祉や生活に関する相談、コンサルティングを行っている。