介護離職を避けるには
POLE・STAR株式会社の佐久間 理央です。親と自分の人生のために避けたい介護離職。これを避けるため、そうなる前にできることがあります。今回はそのポイントを書かせていただきます。
1. 介護について情報収集をしておくこと
いざ介護が必要になったとき、どこを訪ねていけばいいか、介護をする地域での行政の担当部署や介護保険制度の利用について、何処に連絡すればいいか等、事前に調べてあると慌てずに済みます。そもそもの知識として、介護保険の仕組みについても知っておくことが大切。健康保険と違って介護保険は、申請をしなければ適用されません。
2.親の意思を確認しておくこと
病気の治療が必要な時、手術はどうするのか、少しでも長く生きるための治療なのか、痛みなどの緩和治療なのか。年齢や状態で施設入所を考えるのか。本人の人生に関わることなので、その意思を尊重することは大切です。
3.親の年金・貯金等を把握すること
年にどれくらいの収入があるのか、年金以外の収入があるのか、貯金等はどうか、ローンなどの借りいれはないか。資産についてきちんと把握しておくことは大事です。場合によっては、死亡届を出すことで口座が凍結されることもあります。お葬式の代金も口座の凍結により引き出せない場合も出てきます。再開は手続きが大変ですので、状況に応じてある程度のお金を手元に用意しておく必要も出てきます。
4.自分の仕事、退職後、最後の時までのライフプランを考えておくこと
親のことだから、誰もいないから、自分が全面的に面倒を見ないと仕方がない…と、自分の人生をあきらめないことが大切です。もし親が要介護状態になったとき、どの程度自分が介護をするのか、公的なサービスや民間の会社が提供しているサービスをどの程度使うか。自分の老後のことも考えて、進退を決めた方がいいと思います。長い介護の中、親の介護をしているだけの日々でも確実に年を取るのです。
<続く>
この寄稿文は全2回の連載です。
この記事は、doppoの内容をアレンジしてお送りしています
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この記事の寄稿者
佐久間 理央
POLE・STAR株式会社ディレクター
大正大学大学院人間研究科修士課程修了(社会福祉学)。
私立国際武道大学、社会福祉法人武蔵野療園、社会福祉法人渋谷区社会福祉協議会等を経て現在POLE・STAR株式会社を設立。
主に福祉や生活に関する相談、コンサルティングを行っている。