飼っている人も飼えない人も、楽しく通えるデイサービスを。愛犬と一緒に通えるデイサービス「わおん」管理者の有阪忍さんにインタビュー!

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2018.07.27

ペットと通えるデイサービス、「わおん」とは?

デイサービスわおんの外観

2018年6月1日、東京都大田区に新たなデイサービスが誕生しました。その名も「愛犬と一緒に通えるデイサービス『わおん』」。ありそうでなかったコンセプトのデイサービスは、どんな場所なんでしょうか?管理者の有阪忍さんにお話を伺いました!

ずっと一緒に暮らしてきた愛犬と、デイサービスでも一緒に。

【中浜】かなり目立つ車が止まっていますね(笑)。ここはどんな施設なんですか?

【有阪】注目を浴びる車ですよね(笑)。こちらは6月1日にオープンしたばかりの、ペットと一緒に通えるデイサービスです。高齢者の中には、ずっと愛犬と一緒に暮らしてきたのにデイサービスへは連れて行くことができない、という悩みをお持ちの方がいます。ここはそういった方が、ワンちゃんを連れてくることができるデイサービスです。

ワンちゃんを撫でるメンバーさん

【中浜】有阪さんもペットを飼っているんですか?

【有阪】40数年、犬を飼っていますよ。だからここの「ペットと一緒に通える」というコンセプトを知って、私自身も将来そんな施設に通いたいととても共感しました。今までは病院や保育園、障害者施設などで看護師として働いてきましたが、現在は立ち上げ時からこちらの管理者として勤めています。

暖かい雰囲気の室内に、ペット用のクリーニングルームも。

ワンちゃんの足を洗うスペース

【中浜】室内に入ってみてほかのデイサービスとは違った雰囲気だなと思ったのですが、内装にもこだわっているんですか?

【有阪】場所がきれいなだけでいい気持ちになることってありますよね。通ってくる方に落ち着いていただきたいなと思い、カフェやサロンのような雰囲気のカラーを意識しました。
それから、この施設にはワンちゃんたちも通いますので、入ってすぐにスロープがあり、犬の足を洗えるスペースを用意しています。衛生面には特に気を配っていますので、このような足洗い場を設けました。奥にはメンバー(利用者)さんやスタッフがくつろぐ広いスペースがあります。ここでは今後、地域の人々やケアマネジャーさんをお招きして勉強会などを行いたいと思っていますので、プロジェクターを写せるように白い壁にしています。

【中浜】ほかにも何か特徴はありますか?

【有阪】お風呂です。ここではメンバーさんのための個浴を2つ用意しているだけでなく、実はワンちゃんのクリーニングルームも開設しているんですよ。ペットも一緒にきれいにしてほしいというリクエストがあった時のために、シャンプー台やトリミング台、ペット用のドライヤーなどを置いています。
お風呂とペットのクリーニングルームは隣同士になっていて、しかも個浴のほうからマジックミラー越しにワンちゃんのシャンプーが見られるので、一緒にお風呂に入ったような気持ちになれます。

広々とした室内 デイサービスわおんの室内の様子

飼っている人が通いやすく。飼いたいけれど飼えない人も楽しく。

有阪さん

【中浜】まだオープンして間もないとは思いますが、実際に通っている方の感想はいかがですか?

【有阪】おかげさまで毎日たくさんのメンバーさんがきて、半数がペットを飼われていて、飼っていない方も半数います。昔飼っていたけれどペットを失くしてしまった方もいて、飼いたいけど飼えない方にも喜んでいただいています。「今日はこの子が来たんだ」とか、「もう楽しみでしょうがないわ」とか、言ってくださります。
犬の種類もバラバラで、トイプードルと、ダックスと、シーズーと、とても賑やかですね(笑)。「この子とずっと暮らしてきたのよ」とワンちゃんを紹介してくれる方や、お迎えに行くと「今日はどうしようか、一緒に行こうか」とワンちゃんに相談されている方もいて、ペットがコミュニケーションのきっかけになっていると感じています。そして犬の殺処分ゼロを目指して、このデイにもペキニーズのコロンちゃんが来る予定になっています。

【中浜】レクリエーションだけじゃなく、犬と関われることでも楽しめますね。

【有阪】犬の散歩を機能訓練に、ということをイメージしています。近所に大きな公園があるので、今後は散歩に行けたらと考えています。

散歩するメンバーさん

オープン時の苦労も、地域の声が励みに。

【中浜】立ち上げから管理者をされているということで、大変なこともあったのではないかと思います。

【有阪】土地勘がない中で営業したので、それが大変でしたね(笑)。大田区ってすごく広いんですよね、蒲田とか、糀谷とか、羽田とか、いろんな街がある。犬や猫を飼っている人が多くて、とってもいいところです。大変なこともありますが、地域のたくさんの方から「すごいですね!」「よく実現されましたね!」とエールをいただきながらやっています。

【中浜】ポジティブな反応が多かったんですね。見学に来る方も多いですか?

【有阪】ケアマネジャーだったり、ご近所の方が犬の散歩がてら声をかけてくださったり、小学生も覗きにきますよ。犬やペットがいるおかげで、ここにたくさんの人が集まるきっかけになっていると感じています。地域の方々やお子さんたちが高齢者と触れ合う機会をつくっていきたいですね。

職員も犬連れで出社できる!自然と優秀なスタッフが集まる。

寝転がる犬

【中浜】職員もたくさんいらっしゃいますね。オープンからこれだけたくさんのスタッフが集まることに驚きました。

【有阪】ペットと通える、ということに共感して、たくさんのスタッフが集まりました。職員が自分のペットを連れて来ることもできるのも魅力です。一人ひとり個性があって相手を重んじることができ、丁寧で、安心して働けるスタッフがそろっています。今までになかったスタイルのデイサービスですので、働く人にとっても働きやすく、和気あいあいとした中にも厳しさはあるんですけど、オープンな雰囲気づくりを心がけています。これからは「ワンちゃん連れて来ていいですよ」の先には「お子さんや彼氏さんも連れて来ていいですよ」なんて、あってもいいのかなと思っています(笑)。

【中浜】スタッフさんに特に伝えていることはありますか?

【有阪】やはり衛生面ですね。お食事の時はペットとメンバーさんが別々になるようにすること、きちんと毎日室内を消毒すること、どうしても粗相してしまったワンちゃんがいたら見つけた人がすぐ掃除して処理すること、それから手洗いが一番の基本です。衛生面の徹底が重要ですね。

ワンちゃんを抱っこするメンバーさん

地域の人、子どもたち、ケアマネジャーなどがつながる場へ。

【中浜】今後の展望についてお聞かせください。

【有阪】この場所を、犬が好きな人や犬を飼っている人、ケアマネジャーやお子さんたちなど、ただのデイサービスではなく地域に根ざした場にしていきたいです。飼い主さん向けの犬塾や、小・中学生の職業体験、介護セミナーなど、幅広く使っていただけるようにしていきたいですね。ペットが、地域の人々が触れ合うきっかけになればいいなと思っています。

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寄稿者

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中浜 崇之

二代目編集長。介護福祉士、ケアマネジャー。2014年に世田谷デイハウスイデア北烏山を立ち上げる。2010年より「介護を文化に」をテーマに介護ラボしゅうを立ち上げ運営中。(http://kaigolabo-shuu.jimdo.com/