寄稿

介護する孫のきもち ~始まりの日編~

あるとき急に始まる、介護生活・療養生活。祖母の介護をする孫が感じた“介護のほんね”とは?

ダイアローグ・メソッド・アソシエーション

始まりの日編

介護や療養は、いつ始まるものだと思いますか?遠い先?今すぐ?

介護や療養は、ある瞬間、突然始まります。
例えば自分のおばあちゃんが入院することになる。
それは「いつ」ですか?1時間後かも知れないし、1年後かも知れないし、10年後かもしれない。当たり前ですが、始まるまでは何も起こらない。
でも、始まった瞬間、介護する側の生活や人生は大きく変わります。今まさに読んでいるあなたの一日が、24時間ではなく「24分で終わる」くらいに激変するとしたら?

一般社団法人ダイアローグ・メソッド・アソシエーション(D-Methods)代表理事の宮崎詩子さんは、孫の立場で認知症の祖母の介護を15年支えてきました。ある日、祖母が急病で倒れてしまい、本格的な療養生活が始まります。
どんな想いで「始まりの日」を過ごしたのでしょうか?彼女の“介護のほんね”をご紹介します。

ダイアローグ・メソッド・アソシエーション 祖母が認知症になって約10年、色々な経験をした。
父と母と祖母と私。いつも通りの夕食だ。認知症の祖母を囲んで面白い会話が飛び交う。
祖母は食後、ベッドでひと眠りする。
目が覚めるまでの90分、私たちは海外ドラマを見て楽しむ。
祖母の目が覚める頃、妹が帰宅する。

今夜も昨日と同じいつも通りの夜、のはずだった…。

わずか90分後、おばあちゃんの声が消えた…顔がゆがんでる…
おばあちゃんの脳に何かが起きたんだ!!

「何が何だかちっともわからない!ここはどこですかぁ?だれかいますかぁ?なんだか美味しいもの食べたいわね~♪」
24時間続くハチャメチャなおしゃべりを、うるさい!うるさい!と思っていた。同時に、かわいいなぁ、面白いなぁ(笑)とも思っていた。
それはつい2時間前のリアル。

今は…もう一度、しゃべってほしい!
もう一度、しゃべれるようにしたい!!
そう、今は、おばあちゃんの声を聞けないことが苦しい。
治療したいなら救急車を呼ばなくては。

でも、もし今が命の終わる場面なら、私は救急車を呼びたくない。
なぜって…認知症の老人にとって入院は苦痛の方が多い過酷な賭けだから!
幸せな最後の時間でなきゃ嫌。

だから、ちゃんと決断しよう。
冷静におばあちゃんの状況を感じ取ろう、情報を整理しよう、理解しよう、
そして、一緒に前に進むための決断をしよう…。

私は矛盾だらけの思いを胸に秘めながら救急車を呼ぶための準備を始めた。
それは、ゆっくりと抱き起し、手を取り、歩かせてみることだった・・・ ダイアローグ・メソッド・アソシエーション

この日を境に、本格的な療養生活へと突入して行きます。
高齢の家族が「入院」をする。それは自分が入院するのとは全く次元の違う悩みや戸惑いがあると思います。彼女はどのような感情を持ったのでしょうか?
次回は入院中の“介護のほんね”に迫ります。

一般社団法人ダイアローグ・メソッド・アソシエーション(D-Methods)
http://www.d-mfp.org
上吉原隆浩

この記事の寄稿者

上吉原隆浩

特定非営利活動法人クリエイト・ケア 理事長

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