負のループを引き起こすサルコぺニアとは?
年を取れば誰でも肉体は衰えてくるもの。これを医学的に定義したのが「サルコペニア」です。この言葉は『筋肉の減少』を意味するギリシア語に由来します。広い意味では筋肉が落ち始める40歳以降はサルコペニア状態とも言えますが、実際にその影響を強く感じるのはもっと年を取ってからですよね。そう考えると、サルコペニアは単に筋肉量の減少を表す言葉ではなく「筋力が低下した高齢者に起こる諸症状」ととらえた方が正しいようです。
実はこの筋肉の減少は体にさまざまな影響を及ぼします。
出典:http://sarcopenia.jimdo.com/
サルコペニアは廃用症候群のきっかけにもなる!
身体機能が低下すれば転んだり、骨折などのケガもしやすくなってしまいますね。治療で安静にしている間にもどんどん筋肉は落ち、いざケガが治ってもますます体を動かすのが億劫に。最悪の場合は廃用症候群になり、そのまま寝たきりになってしまうかもしれません。また、筋肉は体を動かすだけでなく体内の糖を代謝するという大切な役割を持っていますから、糖尿病や心疾患のリスクまで抱え込むことになるのです。
出典:http://www.benesse-kaigo.jp/
サルコペニアの原因は「加齢」「行動」「疾患」「栄養」
「加齢性筋肉減弱症」と言う別名もありますが、サルコペニアを引き起こす要素は「加齢」の他にもあると考えられています。この3つが原因の場合は「二次性サルコペニア」と言われ、加齢のみが原因の「一次性サルコペニア」と区別されます。ですが筋肉の減少で身体機能が低下し、その結果様々な症状が引き起こされる点は変わりません。
出典:http://sarcopenia.jimdo.com/
ダイエットで栄養不足状態の人は要注意
「加齢」だけは避ける事ができませんが、「行動」「疾患」「栄養」の3点を心掛けておくことはサルコペニアの予防につながると言えそうですね。一度に広範囲の筋肉を鍛えられる下半身(主に太もも)のトレーニングは、体力のない高齢者の方にもおすすめなようです。そして肥満や生活習慣病が疑われる場合はバランスの取れた食生活の指導を受けること。逆に栄養不足の場合は、積極的にたんぱく質やアミノ酸を摂取すること。極端なダイエットを繰り返していると将来サルコぺニアのリスクが高まると言われていますから、若い方でも要注意ですよ!
年を取ったら体が弱るのは当たり前と考えず、年相応の元気さを保つためにも早いうちから予防を心がけていきたいですね。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。