「すべての子どもたちに夢は必要だ!!」。きょうだい児だからこそできる、きょうだい児支援 サンフェイス久田さんインタビュー(2/2)

インタビュー , NPO法人サンフェイス , きょうだい児
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2014.10.21
NPO法人サンフェイス 代表 久田亮平さん
前回は学校への訪問授業や作業所で製作した釣りグッズを届ける仕組み「カレント」について語ってくれた、サンフェイス代表の久田さん。もう一つの活動「きょうだい児支援」について、自身がきょうだい児だからこそできるという取り組みのことを伺いました!

「すべての子どもたちに夢は必要だ!」。きょうだい児支援もまた同じ

【岡】プロジェクト何個やってるんですか?

【久田】「いろいろやってるよね」っていわれるんだけど、実は軸は一本。うちは「すべての子どもたちに夢は必要だ」っていうとこに軸があって。障がいがあろうがなかろうが、どんな国籍だろうが、子どもたちが夢を見る環境ってどんなものか考えていった時につながるようにしている。
教室関係や訪問授業もそうやし、イベントもそうやし、あと、きょうだい児支援もNPOでやってるので。

【岡】きょうだい児支援?

【久田】障がい持ってる子どもたちの、きょうだいの支援。きょうだい児ってなかなか相談する相手がいない。オレ自身もそうやってんけど。

【岡】結構気を遣っちゃうんだ?

【久田】そんな時にちょっとこう相談できる友だちがいればなぁ、というところから始まった。遊んでいる中で、勝手にね、(きょうだい児同士が)相談し合うんだよ。

きょうだい児は甘え方を知らない子が多い

【久田】きょうだい児って、すごい感受性が強いのか、ひとりぼっちを作らないんだよ。

【岡】ひとりぼっちを作らない?

【久田】あたらしくきょうだいの会に入ってきた子がいたら、とっかえひっかえ誰かが声を掛けていく。「どこから来たの?」みたいな。そういうアンテナをすごく張ってて、面倒見いい子も多いし。
で、ふだん甘えられへんと思ってる子も多い。お父さんお母さんはふだん障がいを持ってる子にかかりきりやから、甘え方を知らんし甘えられへん。だからきょうだいの会きたらすごいのよ(笑)

【岡】激しい?

【久田】俺らによじのぼったり、さんざん遊びまくって。
お迎えが来たら(急変して)「本日は、どうもありがとうございました」って(笑)

「この子のおかげで」と思える経験をさせたい

【岡】遊ぶってどういうことするんですか?

【久田】基本的にはアウトドアメインで。共同作業が多いから。
うちの理念の中に、障がいがある(子がいる)家庭でも「この子のおかげで」って感じられるようなきっかけをつくりたい、というのがある。どうしても障がいがある子のせいで時間がないとか、出費が多いとかいう家庭が多いと思うけど、そういうのじゃなくて「この子がいてくれたおかげでこんなことができた」、「この人と出会えた」って思えるきっかけをつくれたらええなと。だからふつう小学生でこんなんなかなかせーへんでみたいな経験を出来る様に考えてる。
その経験をしているなかで子ども同士がちょっとした時に相談し合ってる。「しんどいねん」みたいな。「うちもあるよ」みたいな。

【岡】なるほど

【久田】そこで障がいに対して理解が深まるでしょ。最終的に寄り添っていくのは、兄弟やから。

きょうだい児としての自身の感覚、想い、そして知識

【久田】サンフェイスを立ち上げた時、(知的障がいの)兄弟にしてきた支援を軸にやってきた。なんとなく感覚で支援できたんやけど、(それだけでは)無理なわけ。そんとき初めて勉強せなアカンと。今は介護福祉士持ってるから。

【岡】そうなんだ

【久田】でも介護福祉士って肩書きってなんも偉くなくて。スタートラインでしかない。

【岡】やっぱ経験というか。「誰とどういうふうに何をしていくか」

【久田】そう。結局そこが重要。

福祉業界で働く人へ。なにが「軸」かを考えよう。それさえ間違えなければいい

【岡】久田さんみたいな働き方を見て「やってみたい」という人が増えると思うんですよ。そんな人にむけてメッセージをもらえると。

【久田】「軸」です。「誰のための支援か?」というのを忘れへんかったら、なにをしてもいいと思う。
俺らがやっている支援っていうのは結局、障がいのある人、障がいがある子どもたちが将来夢見れる環境をつくるために、動いている。これが軸。この軸は絶対ブレたらダメ。
俺らの軸は「すべての子どもたちに夢は必要」って事。だれにでもイメージできる理念ってすごく大切。「いろんなことやってるよね」ってよく言われるけど、軸の周りをぐるぐる回ってるだけだからどこもブレてない。それさえ間違えへんかったら、いいんちゃうかな。

いかがでしたでしょうか?こんなにも「福祉」を広く捉え、実践する人はなかなかいないでしょう!(笑)おしゃれで意義も深くて、かつ飛び込みやすいサンフェイス。事業所に遊びにも行きましたが、若い職員がキラキラ輝いておりました。今後の展開に大期待!大阪のサンフェイスではなく、世界のサンフェイスになる日まで応援し続けます!
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寄稿者

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岡勇樹(NPO法人Ubdobe代表理事)

介護のほんねニュース初代編集長。1981年 東京生まれ。3歳〜11歳までアメリカ・カリフォルニア州で生活。27歳で高齢者介護と障がい者支援の仕事を始め、29歳で医療福祉・音楽・アートを融合させた「NPO法人Ubdobe」を設立。近年は厚生労働省 介護人材確保地域戦略会議の有識者やNHK出演など多岐に渡る活動を展開中。(http://ubdobe.jp)