過酷な避難所生活は、要介護者にはとってはさらに過酷!
1995年1月の阪神淡路大震災、そして2011年3月の東日本大震災。この震災ではたくさんの尊い命が犠牲となりました。 そして何とか助かった人々が身を寄せたのが避難所でしたが、ここでの生活も決して楽なものではありません。食べ物や衣服など必要物資が十分に供給されない時もありますし、全く見ず知らずの人達との共同生活は想像以上にストレスです。そして震災時にもう一つ問題になったのが、高齢者や介護が必要な人々の対応でした。彼らの中には、体調の悪化や周囲となじめないなどの理由で避難所から出て行ってしまう人もいたのです。
出典:http://www.yomiuri.co.jp/
高齢者、障害者の受け入れ先「福祉避難所」
現在、全国の半数以上の自治体が「福祉避難所」を指定しています。福祉避難所とは「一般の避難所では生活が困難な高齢者や障害者等に対して特別な配慮をする避難所」のこと。 より多くの人の受け入れが目的の一般避難所は、小学校や公民館などが指定されていることが多いですよね。ですが福祉避難所の場合は一定の基準があります。こうした基準により、既存の設備を生かせる老人福祉施設や障害福祉施設などが使われるケースが多いようです。
出典:http://www.mhlw.go.jp/bunya/
まずは一般避難所へ
もし被災した場合、要介護や病気の有無に関わらず、まずは最寄りの避難所へ行くことになります(一時避難所)。そしてそこから必要に応じて福祉避難所(二次避難所)へ移る、という流れが一般的です。この際には避難所生活の期間と身体状況などを総合的に考慮して優先度が決まります。ですから早く来た者から順番に、というわけにはいきません。また、障害者や高齢者の他、乳幼児や妊産婦、病弱者も状況によっては福祉避難所を利用できます。
出典:http://www.pref.miyazaki.lg.jp/
高齢者、障害者のいざという時の受け入れ先を知っておこう
2012年以降、福祉避難所の整備は全国で急ピッチで進んでいますが、地域によってずいぶん格差が見られるようです。 例えば東京では23区全てに福祉避難所が整備されていますが、町や村レベルの小規模な自治体の整備率はまだ40%程度。いまだに「適切な既存施設がない」などの理由で見通しすら立っていない地域も少なくありません。近頃、自治体が配布を進めているハザードマップには避難経路や避難場所も記載されていますね。お住まいの市区町村に福祉避難所がない場合は、いざという時の高齢者や障害者の受け入れ体制について事前に確認しておきましょう。
出典:http://www.nhk.or.jp/
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。