認知症には様々な種類・症状があります。
2013年度の厚生労働省の発表では、認知症と診断された方は全国で300万人以上、2014年には450万人以上になるだろうと言われています。認知症と一言でいっても様々な種類や症状があります。簡単に羅列すると・・・
1、アルツハイマー型認知症
2、レビー小体型認知症
3、脳血管性認知症
4、前頭側頭葉性認知症
5、パーキンソンに伴う認知症 などなど。。
ちょっとした物忘れ程度から、妄想、モノ取られ症状、徘徊、暴言暴力行為など、様々な症状があります。
生活介護や医療面でのケアがあまり必要ないのであればグループホームへの入居を。
では在宅介護が困難になった時、どのような介護施設を選べばよいのでしょうか。認知症の症状の方が施設選びをする際には、どのような症状をお持ちなのか、お身体の状態がどうなのか、医療面でのケアや生活介護はどれくらい必要なのかやどの程度生活介護の必要があるのか、そこをよく鑑みて施設選びをする必要があります。一般的にケアマネジャーさんに相談すると、まず最初に候補にあがるのは、認知症グループホームだと思います。グループホームとは、9人程度の入居者が数名のスタッフとともに共同で生活をする施設です。そのため、スタッフが見守ることができる人数には限りがあるので、重度の介護状態になった時などには移り住みが必要になります。
では何故ケアマネジャーさんが、認知症グループホームを勧めるのか?
それはグループホームが地域密着型で、その地域に定着していてケアマネジャーさん自身もその施設のことを理解している場合が多いからです。費用面でも高額ではないため勧めやすいという側面もあります。
入居に際しての条件として、「自分の身の回りの事ができる、共同生活に適応できる、その他感染症などに罹っていない」などの条件をクリアすれば、グループホームを選択するのも良いかもしれません。
生活介護や医療面でのケアも必要な場合は特養・有料老人ホームへ。
認知症に加え、重度の介護状態で、食事、入浴、排せつなど様々な介護が必要なのであれば、グループホームより、特別養護老人ホームや、介護付き有料老人ホームを選ぶ方が適切な場合もあります。特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム両施設とも、介護を専門に行う施設であり、ご入居者にとっては、365日24時間常にヘルパーさんに見守られ、看護師さんも常駐しておりますので、安心して暮らせるというメリットがあります。
そのため、有料老人ホームや特別養護老人ホームは、暴力行為などで他の入居者の方や自分自身の身体を傷つけるような行為がなければ、ほとんどの方は受け入れが可能です。
サービス付き高齢者向け住宅は要注意。入居条件の確認を!
最近のサービス付き高齢者向け住宅では、認知症の症状をお持ちの方は受け入れが難しい場合が多いです。比較的安価に選択できるサービス付き高齢者向け住宅は、あくまでも高齢者向けの賃貸住宅に、安否確認や見守りのサービスが付いている賃貸マンションのような仕様のところが多く、24時間スタッフが常駐しているとは限りません。もちろん中には手厚くスタッフを配置している所も最近は見受けられますが、一般的なサービス付き高齢者向け住宅は、グループホームや特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどのように、24時間介護のスタッフが見守りをしてくれているのでは無いという事を覚えておく必要があります。
このように、ご入居される方がどのような症状なのかという事をしっかりと把握して、それに適した施設選びをする必要があると言えます。また、それ以外にも施設選びはひとりひとり探している条件が異なります。費用、場所、家族の状態、病気など。ご本人やご家族が何を一番重視するのか、どのような暮らしを望んでいるのか等優先順位をつけ、色々な施設を見学して選んでみるのも一つの方法です。全ての要望・条件を満たせる施設はおそらく無いかもしれませんが、優先順位を付けておけば必ず納得できる施設が見つかるはずです。
これだけは覚えてほしい施設選びのポイント。
ここまで色々な探し方をお伝えしましたが、見学の際に必ず見て頂きたいポイントがあります。それは今既にご入居されている方の表情です。この表情に、今その施設での暮らしの満足度が表れている事が多いと私は思っています。大切なご家族が入られる施設選び、それは認知症になった時だけではありません。どんな時でも施設選びをされる時は、ご入居される方のお暮しをイメージする事がとても大切です。ご入居後には『この施設に入って良かった』とご本人とご家族が思えるような施設選びをしましょう。
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この記事の寄稿者
田中宏信
(株)エイジプラス 東京支社長兼関東有料老人ホーム紹介センター主任相談員。介護施設の紹介業をしつつ、プライベートでは全国の被災地へ出かけてボランティアをしてます。