まとめ

止まらない受刑者の高齢化

刑務所だけで解決するのではなく、日本の社会全体が超高齢社会にどう対応していくべきかという問題。

高齢受刑者

進む受刑者の高齢化

今の時代、高齢者の受刑者が増えていることがテレビなどのメディアでも良く取り上げられています。
平成26年版の犯罪白書によると、65歳以上の高齢者の検挙人員はほかの年齢層と比べて目立って増加中。平成6年と比較するとなんと約4倍、入所受刑者で見ても約5倍に増加しています。
高齢者の犯罪内容を見てみると、殺人や暴行などもありますが、中でも一番多いのが万引きなどの窃盗。そして、再犯者が多いことも高齢者犯罪の特徴です。なぜ、高齢者には窃盗犯罪が多く、再犯率も高いのでしょうか?
出典:http://hakusyo1.moj.go.jp/

経済的な厳しさと、寂しさ

高齢受刑者の犯罪内容の約7割を占める窃盗。特に、高齢女性の場合は検挙数の約9割が窃盗です。
高齢者の窃盗犯罪が多いのは、現在の日本の社会問題が関係しているようです。
一つの要因は、高齢者の年金や生活保護などだけでの生活による経済的困窮だと言われています。さらに、一人暮らしの高齢者が増加しており、身寄りがないため孤独を感じている人が多く、ほんの出来心で万引きなどの窃盗を犯してしまうケースが多いようです。
そして、一度刑務所から出所したあとに、再犯により刑務所に戻ってくる高齢者がとても多くなっています。経済的にも身体的にも不安を感じる一人での生活よりも、刑務所での生活の方が快適だと感じる高齢者が多く、また刑務所に戻りたいがために、再び罪を犯すケースが問題になっています。
出典:http://hakusyo1.moj.go.jp/

刑務所が介護施設化?

その背景には、超高齢社会の日本における、医療・福祉の課題も見えます。
高齢者を受け入れる福祉施設などが足りず、医療・福祉のサービスを受けることができずに戻る場所のない人がたくさんいます。そうなると、再び犯罪を犯して1日3食支給され、医療や介護も受けられる刑務所生活に戻ってしまう。そして、刑務所が介護施設化してしまっています。
また、刑務所の職員が高齢受刑者の介護を行うケースは増えており、職員にとっても大きな負担となっています。
孤独で苦しい生活を送る高齢者がたくさんいるということが、社会全体にとっての問題になっているということを、私たちは認識しておいたほうがよいでしょう。
coba

この記事の寄稿者

coba

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