介護保険は予防重視
平成18年の介護保険制度改定では、予防重視型システムへの転換という大きな改革が行われました。介護保険を利用している人の中には、比較的症状が軽い「要支援」の人がたくさんいます。また、「要支援」の方の中には適切なサービスを利用すれば機能の維持向上が見込める状態の人が多くいます。このような回復が見込める「要支援」の人たちや、今は元気な「自立」の人たちも「要介護」にならないようにする考え方が、予防重視型システムです。
この予防重視型システムの2本柱は、要支援の人向けの「介護予防サービス」と、支援を必要としない自立の人向けの「地域支援事業」。
ここではまず介護予防についての基本を簡単に見ていきましょう。
出典:http://www.mhlw.go.jp/
そもそも介護予防って?
介護予防とは・・・要介護状態の発生をできる限り防ぐ(遅らせる)こと、そして要介護状態にあってもその悪化をできる限り防ぐこと、さらには軽減を目指すこと。(厚生労働省資料より)
要介護認定で示される介護度は、自立→要支援1・2→要介護1~5、に分けられます。このうち、自立や要支援の人が予防重視型システムの対象です。
予防重視型システムではさらに、一次予防事業対象者(元気な高齢者)、二次予防事業対象者(ややリスクが高い人)、要支援者、の3段階に分けられています。このうちどの段階の人でも、今の状態をキープしたり、昔の状態に戻れるように努力をしましょう、というのが介護予防の考え方。
そしてそれをサポートするのが「介護予防サービス」と「地域支援事業」の役割なのです。
介護予防サービスの対象者は要支援1と2の方
要支援1と2の方が対象になるのは、次のサービスです。主な介護予防サービス
ほかにも、福祉用具の貸与や介護予防支援サービス(ケアプランの作成)を受けることができます。
こういったサービスを通じて高齢者が再び社会に参加して、新しい生きがいを見つけることもまた介護予防の目的の1つ。そのため、いかに利用者の生活の質向上につなげるかという目線でもケアプラン作成は行われます。
出典:http://www.wam.go.jp/
地域支援事業の対象者は自立の方
要支援から「自立」になれば介護予防サービスを受けることはできません。ですが、自立の方向けには地域支援事業の健康増進プログラムなどが用意されています。元気な時もそうでない時も常に介護予防に取り組めるよう、切れ目ないサービスを展開するのが予防重視型システムの最大の狙いと言えそうですね。出典:http://www.mhlw.go.jp/
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。