まとめ

大都市近郊で進む高齢化、"シルバーリング"が都心を囲む

地方よりも都心、特に都心を囲むような円形のエリアで進む高齢化。「シルバーリング」という現象と今後の課題について考えてみます。

シルバーリング

シルバーリングとは?

2010年までの調査では、高齢化率(65歳以上の比率)は大都市圏より地方のほうが進んでいることがわかりました。しかし、これから2050年にかけては、都市部ほど高齢化が進むと予測されています。
特に東京都心から半径1~13kmの距離内では、高齢人口密度(65歳以上の人口密度)が人口集中地区の基準値となる4千人をはるかに超える見通し。この都心を囲むように高齢者が集中する地域が「シルバーリング」と呼ばれているのです。
出典:http://www.smtri.jp/

シルバーリングはなぜできる?

高度経済成長で人口が集中した大都市周辺。バブル崩壊後は、地価の下落やアクセスの良さなどの理由で、比較的若い世代が入ってきました。これによって地方の高齢化は進みましたが、都心部の高齢化は抑えられていたのです。
しかし、2010年代、高度経済成長期に若者世代だった彼らに老齢化の波が押し寄せています。そして少子化の影響で都市部に入ってくる若い人が減り、出生率も低下しています。これらが重なった結果、都心部の周囲で高齢化が急激に加速し、シルバーリングが現れたのです。

シルバーリングができるとどうなるの?

こうした都心部やその周辺ではすでに介護施設の不足が問題になっています。この先、都心部の高齢化が進み続けると、介護施設はさらに不足し、介護職員不足も予想されます。 また、高齢人口の増加で社会保障支出が増える一方、その財源になるはずの収入は生産人口の減少で減ってきています。そのため、国や自治体・健康保険組合などの財源が圧迫されるおそれも出てきました。
そこで、この都心部での高齢化に対して、出生率を上げるための子育て環境の整備や介護施設の充実など、さまざまな施策が求められているのです。

UR(都市再生機構)の取り組み~旧公団団地を医療拠点に~

URが運営する全国75万戸の団地に住む世帯主の平均年齢は56.8歳(2010年調査)。65歳以上の高齢者がいる世帯は全体の4割を占めています。ですから、10年後の団地には75歳以上の後期高齢者が急増することになるのです。そのためURでは、団地内で医療や介護サービスを受けるための拠点づくりを始めています。この拠点づくり、シルバーリングにあたる東京都・板橋区の高島平や多摩ニュータウンなど23カ所から、2020年度までに100カ所程度に広げていく予定です。住み慣れた街で、安心して暮らせるようになってほしいですね。
出典:http://www.nikkei.com/
ノック

この記事の寄稿者

ノック

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