妻が夫の介護をするとは限らない
女性のほうが長い日本の平均寿命から考えれば、妻が夫の介護をすることばかりをイメージしている人も多いのではないでしょうか。しかし、どんな人にもいつかやってくるのが老いと病。将来、夫婦でどちらが先に介護が必要になるのかなんて、誰にもわかりません。もしも妻が先に倒れたら?
イギリスで行われたある調査によると、夫が倒れた場合、妻は今までどおり家族として夫に寄り添って介護をするそうです。でも、妻が倒れた家庭では離婚率が高まる傾向にあるのだとか(「学生の窓口編集部」より)。
妻が先に倒れた時、夫婦の間ではどんな問題がおこるのでしょうか?どんなふうに備えておけばよいのでしょうか?
男性が介護するときに直面する問題とは?
奥さんが倒れれば、今まで奥さんがしていた家事、育児や介護、近所づきあいなどをすべて引き受けなければいけません。特に今の高齢者世代は、家事をあまりしたことがない男性も多いのではないでしょうか。どうやればいいかわからないというよりも、何をしていいかわからないというのが実際のところでしょう。金銭面を考えると、働き手の男性が倒れた場合は社会保険などである程度の収入が保障されます。ですが、女性が倒れた場合はそこまで期待できません。今までどおり仕事をつづけながら慣れない家事や介護をこなすのは、男性にとっては至難の技です。
もしもの場合にそなえて夫婦でしておくべきこと
夫か、妻か。どちらが先に介護が必要になるかわからないことを念頭において、夫婦で話し合っておきましょう。在宅で介護する場合、最近では夫婦間で介護することが多くなっています。お互いが元気なうちに、どんな将来を望むのか、どんな介護を受けたいのか、施設に入るのか、お金のことはどうするのか、など、意識のすり合わせをしておくといいですね。
もちろん、それ以外のことも普段からたくさん話をするようにして、お互いの愛情を深めておくのが一番大切ですが。
男性介護者を支える取り組み
現在、介護する人の3人に1人は男性と言われており、2012年には全国で120万人の男性が介護をしているそうです(「NHKニュース」より)。また、介護を苦に痛ましい事件を起こしてしまうのは、圧倒的に男性介護者に多いとも言われています。そんな厳しい状況に置かれる男性介護者を支援する取り組みも始まっています。同じように自宅で妻を介護する男性が集まり、「大変なのは自分だけじゃない」と感じることで勇気づけられることも。誰もが直面する可能性のある介護。こうした集まりを第一歩に、男性介護者が孤立しないような仕組みが広がっていくといいですね。
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この記事の寄稿者
ノック
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。