保育園や幼稚園が進化! 新しい形態の施設とは?
近年、幼児期の保育や教育に関する環境が変わってきています。幼稚園が「ただ幼児教育を行うところ」、保育園が「ただ子どもを預けるところ」から、もう一段進化。新しい価値をプラスした形態の園が増え、保護者にもさまざまな選択肢が生まれてきました。
さて、こういった新しい形態の園にはどのようなものがあり、どういった魅力があるのでしょうか?
出典:http://www.mext.go.jp/
幼保一体型の認定こども園で、柔軟に育てる!
「幼児教育=幼稚園」「保育=保育園」というような明確な区分をなくし、幼児教育と保育、地域の子育て支援を一体化して行うのが「認定こども園」です。平成18年に制度がスタートし、平成27年現在では全国で2800園を超えるまでになりました。保育園だけでは幼児教育に物足りなさを感じていた保護者にとって、教育も受けられるこども園はまさに理想的な環境。保護者が働いていなくても入園できる場合があるのも高ポイントですね。幼老複合施設で温かい心を育てる!
老人ホームに保育園を併設したり、隣接した土地に保育園を開設した幼老複合施設も、着実にその数を増やしつつあります。子どもたちの笑顔やパワーが高齢者に活力を与える一方、子どもたちは高齢者との交流の中で、さまざまな知恵や思いやりの心などを学べます。核家族化が進んだ最近では難しくなっていた、家族以外の年配者に温かく見守られながら育つという理想的な育児も実現できるのです。
自然保育で、五感いっぱいに刺激を受けて
幼児期の自然体験が心身の成長にもたらす影響は大きなものです。屋外での遊びを制限されがちな子どもたちにとって、自然に触れ合うのは貴重な機会です。そんな中人気なのが「森のようちえん」をはじめとした、自然保育をテーマにした施設。日々の暮らしの中で自然と触れ合い、自然の中で遊ぶ時間をたっぷり設けているのが特徴です。スタイルが多彩な自然保育の中には、園舎を持たず毎日違った場所で一日を過ごすという園もあるのだとか!近年では鳥取県の「とっとり森・里山等自然保育認証制度」のように、地方自治体がその活動を支援する動きも増えてきました。
出典:http://www.morinoyouchien.org/
共通しているのは「子どもの豊かな心を育める理想的な環境」
なぜこうした施設が注目されるようになったのでしょうか?人々の生活は昔に比べ、大きく変わりました。そのあおりを受けた子どもたちは、高齢者と接する機会が激減・・・。自然を体いっぱいに体験することも減り、「心の原風景」を持たない子どもが増えているのです。外での遊びは制限され、家庭でゲームやスマホに夢中。それでは子どもたちの健全な心を育むことはできません。そのため、保護者たちはそういった体験を通し「子どもの豊かな心を育てられる」理想的な環境を求めるようになったのです。こども園、幼児と年配者、自然保育など、アプローチは違っていてもそこに込められた願いは同じなのですね。
出典:http://www.mext.go.jp/
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この記事の寄稿者
tamago
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。