三大介護食の基本をおさえよう!
摂食機能に問題がある高齢者や障害者の方にとって、私たちと全く同じ物を食べるのは至難のわざ。そこで登場したのが、噛む力や飲み込む力が弱い方でも食べやすいよう工夫された介護食の数々です。昨年はスマイルケア食という新しい愛称も誕生しましたね。ここでは、介護食の基本「きざみ食」「ミキサー食」「ソフト食」についておさえていきましょう。市販品を選ぶときや介護食を手作りするときにも役立つ、ぜひ覚えておきたい3大介護食です。
出典:http://www.maff.go.jp/
「きざみ食」は噛む力が弱った人向き
食材を細かくきざんだ「きざみ食」。噛む力が弱った人でも食べやすく、調理する手間もほとんどかかりません。ただし、フライの衣や水分の少ない野菜などの食品は少し注意が必要。こういったパサパサした食品は口の中でまとまりにくく、むせて気管に入れば「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」にもつながります。きざみ食に適しているのは元々やわらかくて水分の多い食材ということを覚えておいてくださいね。
また、細かい食べ物は口の中に残りがちですので、口腔ケアにも気を付ける必要があります。
出典:http://www.tyojyu.or.jp/
「ミキサー食」は噛む力、飲み込む力が弱った人向き
食品を全部まとめてミキサーにかけ、どろどろにした介護食が「ミキサー食」。噛む必要もなく飲み込む力もほとんどいりませんし、調理する側にとってもたしかに楽ちんです。ですが、ミキサーにかけたからといって全ての食品が完全になめらかになるわけではありません。例えば繊維の多い野菜やシイタケ類などはどうしても芯が残りやすく、また、逆になめらかすぎてもむせやすくなります。水分が多いものはのどに張り付かない程度に適度にとろみをつけるなどの工夫も必要です。
ただし、どれだけ工夫をこらしても、見た目のおいしさが完全に損なわれてしまいがちなのがミキサー食の最大の欠点です。
出典:http://www.tyojyu.or.jp/
食べやすさ◎ 見た目も◎な「ソフト食」
きざみ食やミキサー食に比べて比較的新しいタイプの「ソフト食」は、この3つの条件を兼ね備えたもの。つまり、噛む必要もなく、食品の原型をとどめ、なおかつ飲み込みやすい介護食のことです。
ソフト食は、ミキサーにかけて柔らかくした食品を再形成剤や油分を利用して再形成して作られます。ミキサー食と違って食品を1つずつミキサーにかけるので、味や風味も損なわれにくいんですね。
近ごろは「高齢者の方に食事を楽しんでもらいたい」とソフト食を取り入れる介護施設が増えてきているそうです。ご自宅の場合は調理の手間が少しかかりますが、市販品を上手に使えば高齢者の方にいろんな食事を楽しんでもらえますよ。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。