太り過ぎってどういう状態?
「太り過ぎは良くない」ことは、ほとんどの方がご存知ですよね。太り過ぎ・肥満とは体を構成する成分のうち、脂肪が多くなり過ぎた状態のこと。最近では身長と体重をもとに計算するBMI値での判定が一般的になっています。日本肥満学会では、このBMIが18.5以上25未満を普通体重、それ以上を肥満1度~4度の4段階に分けています。
また、脂肪の中でももっとも問題とされている内臓脂肪の目安は腹囲。男性85cm以上、女性90cm以上で内蔵脂肪型肥満と判定されるそうですよ。
どうして太り過ぎるといけないの?
太り過ぎると、お気に入りの洋服が着られなくなるから?いいえ、太り過ぎると生活習慣病をひき起こしやすいからなのです。日本人の死因の第1位はがんですが、第2位の脳卒中と第3位の心臓病には生活習慣や肥満が大きく関係しています。また、糖尿病や痛風など、肥満との関係が深い病気も急激に増えているんだとか。増えた体重が骨や関節の負担となり、腰痛や関節痛をひき起こすこともあります。
内臓脂肪と生活習慣病のこわ~い関係
腹囲がいわゆる「メタボ」の目安となる内臓脂肪ですが、その細胞から分泌される物質は生活習慣病に関わっています。脂肪細胞が分泌するアディポサイトカインという物質、これが脂質や糖の代謝をスムーズにするように働いているのですが、内臓脂肪が増えすぎると分泌異常を起こしてしまうのだとか。それが原因で、動脈硬化や糖尿病、高血圧などをひき起こしてしまうそうです。スカートがキツいだけじゃなくて、本当はこわい内臓脂肪だったんですね。
出典:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
子どもも危ない?肥満とその対策
肥満の傾向は子どもにも増えています。世田谷区の国立成育医療研究センターにある子ども専門の肥満外来では、年間50人ほどが治療に訪れ、なかには入院が必要となるケースも。大人以上に内臓脂肪が蓄積されていることもあるそうです。
こんななか、山形県飯豊町の小学校の取り組みが注目を集めています。2年前から始まった肥満対策の特別教室で、放課後の運動を取り入れたり、家庭と連携して生活習慣を見直すというもの。「子どもが将来も元気に、健康に暮らしていくためのきっかけ作り」として、学校と保護者が協力して取り組んでいます。次世代を担う子どもたちが太り過ぎの危険と正しい生活習慣を学ぶことが、またその次の世代の健康につながっていくんですね。
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この記事の寄稿者
ノック
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。