「グループホーム」ってどんなところ?
グループホームは、認知症の方たちが家庭に近い環境で共同生活を送る場所。広い意味では病気や障害を抱える人が対象の施設ですが、認知症の方を対象としている認知症対応型共同生活介護と呼ばれる施設が増えてきました。
グループホームでは、特別養護老人ホームなどとは異なり、食事づくりや掃除など身の回りのことを入居者ができる範囲で自ら行うことが特徴です。身の回りのことを極力自分でやることで、認知症の症状改善や維持をはかっていきます。
家庭的な環境で生活を送れるのが最大の魅力
グループホームの魅力はなんといっても、家庭的な環境で生活を送れるところ。
グループホームでは、ユニットと呼ばれる家族のようなグループで共同生活を送ります。1ユニットの定員は9名と少人数なので、アットホームな雰囲気に。原則としてひとり一部屋の個室が用意されるのでプライベートな空間を確保することができます。多くの施設では家庭にいた時の雰囲気をそのまま引き継げるよう、なじみのある家具を持ちこむことも可能です。一方でキッチンや食堂などは共同で使うので、ほかの入居者と触れ合う機会が多いという面もあります。気が合う仲間が見つかれば、楽しい時間を過ごすことができるかもしれませんね。
グループホームに入居するには?
グループホームは地域に密着した施設であり、施設のある自治体に住民登録があることが条件になります。住民票を移せばどこでも入れるというわけではなく、原則として3ヶ月以上在住していることなど条件を設けている自治体もありますが、家族が住む自治体に住民票を移すケースなどは特例を設けているところもあります。異なる自治体にあるグループホームに入居を希望する場合は、直接施設に問い合わせてみるといいでしょう。
入居には、医師から認知症と診断を受けている証明が必要となります。要支援2、要介護1~5までの人が入居対象となりますが、症状の進行具合や、ほかの医療措置の必要性によって入居ができないケースもあります。詳しい入居条件は施設によって異なります。
グループホームの入居費用は?
費用は施設によっても異なりますが、月額15万円~20万円ほどになるところがほとんどです。これには食費や居住費、雑費などが含まれます。また、入居時に入居一時金が必要となる施設も。入居者自らが料理や掃除を行うことが原則のグループホームは、有料老人ホームと比較すると費用は安め。アパートやマンションのように地価が反映されやすいため、都心に行けば行くほど入居コストはあがります。
医療ケアが必要な場合は入居NGとなることも
医師や看護師の常駐が必須ではないグループホームでは、受けられる医療ケアは最低限。経管栄養や酸素吸入などが必要となる場合は、入居を断られるケースも。もし入居中に医療措置が必要となった場合は、退去をしなければいけなくなるケースもあります。また、認知症が進んで共同生活を送ることに差し障りがあるような暴力などの症状が出てしまった場合も同様です。
認知症で医療ケアや生活介護の必要性が少なければぜひ「グループホーム」を
認知症を持っていてもある程度身の回りのことを自力でできるなら、グループホームはひとつの選択肢。集団生活を送ることになるので、入居者との相性次第で楽しい毎日を過ごせるかもしれません。グループホームは急増しており、選択肢が豊富なのも魅力ですよ。
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この記事の寄稿者
シノヅカヨーコ
家事が嫌いなぐうたら主婦。25年2月生まれのムスメと夫の三人暮らしです。 子育てをしながら育児や暮らしにまつわる話題を中心にライターとして執筆活動をしています。