老後は夫婦でどう過ごす?
老後の生活に持つイメージや希望は人それぞれ。今まで見聞きした経験などから、「老後はこう過ごしたい」と具体的なイメージを膨らませていく方が多いのではないでしょうか。
そして老後の夫婦としての在り方、こちらも同様。長年ともに暮らした経験から「この人とこう過ごしたい」という気持ちが固まっていくのでしょう。とはいえ、夫と妻とでは立場は別。共有した思い出は一緒でも、受け止め方や感じた方は違います。ですから、中には老後の過ごし方について意見が割れてしまうご夫婦も…。
介護や老後に対する夫婦の考えは、どんなところですれ違うのでしょうか?
「自信はないけど介護してあげたい」男性、「迷惑をかけたくないから介護されたくない」女性
2012年にオリックスリビングが行った調査では、興味深い傾向が浮き彫りになっています。「配偶者を介護したい」と考える男性は8割、女性の場合は6割。この中には「実際は難しいかもしれない」という方も含まれていますが、どちらにしても男性は配偶者の介護に積極的なようです。この傾向は、逆に「介護をしたくない」と回答した女性が男性の倍以上という結果からも読み取れます。
また、介護施設に入居する場合に夫婦同室を希望する男性は81%、対して女性は64%です。ここでもまた男女の違いが見られますが、同時に興味深いのが世代別の回答。男性は回答者の年齢が上がれば上がるほど、夫婦同室を希望する方が増えるようです。ですが女性の場合はむしろその反対の傾向が見られます。さらに、9割の女性が自分が認知症になった時、施設での介護を希望すると答えています。その理由として圧倒的に多いのが「大切な人に迷惑をかけたくない」から。
年齢が上がるごとに、介護や老後について考える機会は増えます。女性の場合は、相手を思うからこそ自分の気持ちより現実問題を優先するケースが多いのではないでしょうか。配偶者の介護に乗り気でない女性が多いのも、「満足いく介護ができないかもしれない」=「それならほかにお任せした方が良い」ということなのかもしれませんね。
夫婦で入居できる民間の介護施設も増えています
民間の介護施設では夫婦入居が可能な老人ホームが増えてきています。例えば神奈川県にある介護付き有料老人ホーム「すこや家・北新横浜」は、 居室間の壁が扉になっていて自由に行き来できる夫婦室を用意しています。これなら日中は一緒に散歩したり食事をとったり、夜は互いにのんびり過ごし、今までとそう変わらない日常が過ごせそうですよね。
相手を思うからこそ離れる…という考え方もありますが、「最後のその時までともに」と願うのであれば、選択肢の1つとして検討してみるのもよいかもしれません。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。