ゆる起業ブーム到来!?
アイディア勝負が可能なIT分野では学生や比較的若い年齢の起業家が増えてきています。そして30代以降では、社会人として築いた経験や人脈を武器に起業!という方も多いですね。
人脈、財力、知力など、何か特別な物を持っている方に許された特権というイメージを抱きがちな「起業」。ですが最近は、ごくごく普通のシニアの間でも起業が流行りなんだそうです。「ゆる起業ブーム」といわれるこの現象、今シニアたちの間で何が起きているのでしょうか。
昔は「起業は若いうちが良い」時代だった
起業して利益が出始めるまでにはしばらくかかります。事業が軌道に乗り、被雇用者時代の収入を超えてくるまでには数年かかるでしょう。そしてそこから何年働き続けられるかで生涯年収は変わってきます。そう考えると被雇用者時代を上回る収入が期待できる期間がある程度長くないと、リスクを背負って起業する意味はあまりありません。
ですが、ここ20年は起業家の年齢が少しずつ上がってきているのです。50代を過ぎれば賃金は上がりにくくなりますし、65歳を超えると雇用されること自体難しくなります。そんなシニアたちは、「雇われるより起業する方が高収入!」と考えているのでしょうか。
シニアのゆる起業の大原則は「利益を追求しない」こと!
「自営業を息子に譲り、暇を持て余すのが辛くなった。それなら自分の好きな事で起業しようと思った」(元青果商・現うどん店経営)
「長年、調理に携わった経験から買い物などに不自由している高齢者が多いのを知り、手助けしたいと思った」(元料理人・現買い物代行サービス)
これは50代、60代のゆる起業を応援するコンサルタント会社を利用した方たちの声です。(東京都福祉保健局「Tokyoシニア情報サイト」より)
ゆる起業5大原則は「楽しい・やりがい・得意分野・利益を追求しない・健康第一」。一般的な起業と違ってゆる起業はそもそも利益を上げることを第一の目的としていません。生活がかかっている若者世代にはまず真似ができない、シニア向けの新しい趣味の形とも言えそうです。
ゆる起業ブームの背景にあるものは?
まずはアクティブシニアの増加。彼らは長年培った経験や知識、財力を使って引退後の生活を満喫中です。また雑誌や新聞、テレビ、更にはインターネットでの情報収集に余念がありません。近頃はシニア向けゆる起業情報に関するサイトも増えています。「何かやりたい!」と考えているシニアの方はそれに惹きつけられるのでしょう。
シニアのゆる起業ブームは本人たちの生きがいづくりはもちろん、高齢者雇用問題や経済活性化にもつながる良い流れになりそうですね。
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この記事の寄稿者
ポッポ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。