まとめ

「介護漬け」に「囲い込み」、ひょっとしたら知らないうちに・・・

過剰なまでに手厚い介護サービスを提供する「介護漬け」で、得をするのは介護施設だけ。有料老人ホーム設置基準改定で、どの程度問題は解消されていくのでしょうか。

介護漬け

「介護漬け」ご存知ですか?

介護漬け」という言葉を聞いたことはありますか?これは、近頃特に問題視されるようになってきている介護に関する問題の一つ。知らずにいると、ひょっとしたらあなたも巻き込まれているかもしれない問題です。

「介護漬け」ってどういう状態?

以前から一部の有料老人ホームなどで「囲い込み」が行われていることが指摘されていました。施設側が提携している介護サービス事業者の利用を入居者に促したり、利用するサービスを指定したりといった具合です。これでは、事実上利用者本人が医療・介護サービスを選んだり決めたりすることはできません。その結果、不必要な介護サービスを一方的に押し付けられる「介護漬け」状態に陥ってしまうのです。
一方で、ちゃんと報酬を受け取っているにも関わらずサービスを十分に提供しない「介護渋り」を行う事業者も。もちろんこれらは施設が利益を上げるためであって、利用者の自立支援を促すものではありません。2014年の厚生労働省の調査によると、実に半数以上の自治体で「囲い込み」「介護漬け」「介護渋り」が問題視されているようです。

介護漬けは自立支援の妨げになる!?

介護漬けが続くと、今までは自分でできていたことができなくなったり自信や意欲の低下につながったります。そう考えると、囲い込みや介護漬けは介護保険制度の基本理念「自立支援」そのものを否定するやり方です。でも「提携する業者を利用すれば家賃を割り引く」といったような契約を結んでいたり、あまり介護の制度に詳しくなかったりすれば、本人や家族の囲い込まれている自覚は少ないでしょう。また、「指定業者しか施設内には入れられない」といわれたらそういうものかと丸め込まれてしまうかもしれません。

ルールの改正で「介護漬け」「介護渋り」の是正に期待

もちろん現在も多くの介護サービス事業者は利用者のことを第一に考え適切に介護をしています。しかし、「介護漬け」や「介護渋り」のようなことをする事業者が問題視されているのも事実。こうした問題を受け、今年7月から改正・適用された「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」では、有料老人ホームに対して

  • 利用者に近隣の介護サービス事業所の情報提供をすること
  • 利用者本人の選択、決定権を妨げないこと
  • などを求める方針が盛り込まれました。今回の改正で、どの介護サービス事業者でも質・量ともにちょうど良いサービスが提供されるようになることを期待したいものです。
    一方、介護サービスを利用する私たち自身も、言われるがままに介護を受けるのではなく、自分たちでサービスを選択していくことが求められるようになっていきます。知らないうちに「介護漬け」にならないために、介護のことをできるだけ理解するようにしていきたいですね。

    ポッポ

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