今後も高齢化が進むことが予想がされるなかで、国としてはどのように対応していくつもりなのでしょうか? 3つの視点で見ていきましょう。
1つめ:社会全体で支える仕組みにしたい
核家族化が進んだ日本では、介護している家族の負担がたびたび問題となっています。労働世代が仕事も持ちながら介護のために重い負担を受けることがないように、新たに社会全体で要介護者の受け皿を整えようとする動きがみられます。
一方、社会保障の仕組みは、「資金を負担する層」と「給付を受ける側」のバランスがカギになります。少子化ですから、「資金を負担する層」がこれから全体的に減っていくことが予想できますね。このままではサービスの維持が難しいことは一般的にも知られるようになってきており、政府としてもこうした仕組みの見直しが求められています。
2つめ:「高齢者」が活躍できる社会づくりを目指したい
65歳以上を「高齢者」とし、社会保障面で支えられる側と考えるのが今までの考え方でした。しかし、まだまだ元気に働くことのできる人も多く、退職後に時間をもてあましている人も少なくありません。
社会で活躍することができる65歳以上の人々に、今までの経験を活かして地域のために活躍してもらうことで、社会をより元気にしていこうという動きがみられます。平均寿命が延びたことで、社会人としてより長く活躍することが高齢者に期待されているのです。高齢者の活躍は収入が得られるだけでなく、社会とのつながりをもつことで、新しい生きがいを得られることもメリットです。
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3つめ:高齢者が安心して暮らせる街づくりを、地域ごとにやりたい
また、高齢者が事件・事故やトラブルに巻き込まれたりすることも多く、家族や地域社会が変化するなかで、高齢者の安心、安全を確保する社会の仕組を構築する必要性が高まっている。
地方部では若者不足による少子高齢化の加速が問題になっており、都市部でもひとりで暮らす高齢者が増えてきていることから、高齢者が安心して暮らせる街づくりが求められてきています。地域のみんなで住み慣れた地域に長く暮らしたい方のサポートをしながら、安心して暮らせる街づくりを考えていくことが、これからさらに進む超高齢社会への備えにもなるかもしれません。
しかし、こうした課題への解決を、国全体としてではなく「地域ごとにやりたい」というのがポイント。地域の負担が増えるだけなのではという見方も一方ではされています。(地域包括ケアシステムの問題点についてはこちら)
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この記事の寄稿者
crooque
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。