介護の世界でいま話題の「レスパイト」って?
今、介護の世界でレスパイトという言葉が注目を集めています。レスパイトとは小休止の意味。在宅介護をしている方が「小休止」をとって、再び介護に向きあう元気を養うためのしくみです。
日本でのレスパイトは1976年に「心身障害児(者)短期入所事業」の名前でいわゆる「ショートステイ」として始まりました。介護される方に、一時的に病院や介護施設に短い期間、入院・入所してもらい、その間に介護をする人がちょっと一休みをするというものです。地方自治体や個人病院、介護施設などが行っていて、介護生活が長く続けられるようサポートしています。
レスパイトでリフレッシュできるのは介護者だけじゃない!
どんなに愛情を持っていても、介護が長く続けば、家族にも疲れがでてきてしまいます。そうした閉塞感の中で介護をしていると、介護をされる側も気持ちが不安定になることも。
そんな時、レスパイトケアを利用したら、家族もリフレッシュできますし、介護される方の気持ちも落ち着くもの。短くて2~3日、長くて2週間程、病院や施設で過ごして帰ってくれば、元気になった家族が笑顔で迎えてくれるのです。レスパイトでリフレッシュできるのは家族だけではないようです。
使い分けたい公的レスパイトと私的なレスパイト
例えば佐賀県では指定の病院と契約し、重症、難病の方の一時入院(レスパイト)を1回14日まで、年間では28日まで受け入れる制度を取っています。こうした公のレスパイトは、利用条件が厳しいという難点があります。
その点、民間のデイサービスやショートステイ、私的に行われるレスパイトは、基準がもう少し緩やかで気軽に利用できます。またインフォーマルケアといって、普段介護に全く関わっていない家族やボランティア団体にレスパイトを頼むこともできます。
ご家族のご病気の状態に応じて、公的レスパイトと私的レスパイトを使い分け、より快適な介護と小休止を享受したいものですね。
レスパイトで在宅介護をもっと楽しく軽やかに
在宅介護をしていると、どうしても介護する人の日常生活も家中心になりがちです。ちょっと誰かに介護を頼んで外出を楽しむといったことすら後ろめたい気持ちを持ってしまうかもしれません。けれども介護は長い道のりです。ちょっとした息抜きなしにはつづけることはできません。
その点レスパイトの制度を利用すればもっと気軽に、後ろめたさも持たずに息抜きを楽しむことができます。在宅介護をもっと楽しく軽やかに!レスパイトというしくみはそんなメッセージを伝えているのかもしれませんね。
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この記事の寄稿者
ロビン
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。