食欲の秋・芸術の秋・スポーツの秋といろいろあるけれど…
秋といえば読書。読書や調べものの場といえば図書館です。超高齢社会を迎え、図書館に求められる役割はちょっとずつ変化してきています。今では交流や憩いの場にもなっていますし、高齢者をターゲットにした取り組みにも力を入れ始めているそう。
意外と知られていない、図書館の高齢者向けサービスをまとめてみました。
たとえ見えづらくなっても!図書館は生涯学習をサポートします
もともと視覚障害者向けに始まったサービスで、高齢者の読書も助けるものがあります。たとえば字が大きく書かれた「大活字本」、テレビ画面に本を映し出せる「拡大読書器」の設置。対面朗読、本の内容をCD-ROMに吹き込んだ「デジタル録音図書」の貸し出しなどがあります。力の衰えを感じても、本と触れ合える機会があるってうれしいことですね。
シニア向けの本を取り揃えています!
東京都西東京市の柳沢図書館にある「シニア支援コーナー」。こちらは50代以上の方の利用を想定して本を選んでいるそうです。何気なく図書館に立ち寄っても、今の自分に必要な情報が分かるので助かりますね。
図書館にいけない方の強い味方!本の宅配サービス
ただ、本を借りたくても図書館に行けない方もいらっしゃいます。そんな方のために、宅配便を利用した本の「宅配サービス」を提供している図書館があるんです。サービス対象者や宅配にかかる利用者の費用負担は図書館ごとにさまざま。
たとえば島根県浜田市の図書館では、「75歳以上の方」「身体に障がいのある方」が対象。片道の宅配料金を負担します。北海道恵庭市は高齢者や障害者に限っていた宅配サービス(有料)を、この8月1日に全市民に拡大したばかり。東京都港区は身体障害者や要介護認定を受けている方などに限っていて、宅配先は介護施設でも大丈夫。宅配料金は往復ともに図書館が負担するので、気軽に利用できそうですね。
回想法を行う「思い出語りの会」
昔のものに触れながら思い出話に花を咲かせる。島根県坂出市の大橋記念図書館では「思い出語りの会」という高齢者向けのイベントを開催しています。これは、認知症の予防効果が期待できる心理療法の「回想法」を活用したもの。大活字本、歴史関係の資料、写真集やビデオ、民族衣装などの所蔵品を用いながら、思い出話ができる環境を作っています。図書館には昔の道具の一部が常時展示してあるそう。
ふらりと尋ねるだけでも、懐かしいあの頃を思い出させてくれそうです。
超高齢社会の日本…これから図書館はどう変わる!?
実は、これらの高齢者向けサービスが広がりをみせたのはここ最近のこと。アメリカやイギリスなど、世界の先進国にある図書館と比べると遅れをとっているのが本当のところです。日本でも長寿大国ならではの図書館が増えていってくれるとよいですね。
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この記事の寄稿者
チヴェッタ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。