プレパレーションとは?
例えば予防接種。その大切さがわかっている大人は、納得して注射の痛みも我慢することができますよね。ですが、小さな子どもにとって注射はただ痛くて怖いもの。病院で大泣きして暴れたりしているのを見かけたことはありませんか?このように病院での必要な検査や治療でも、わからない子どもは不安や恐怖を感じてしまいます。
そこで子どもにもわかるように検査や治療の大切さを説明し、不安な気持ちや恐怖心をやわらげ、子どもなりの心の準備を支えるのがプレパレーションなのです。小児医療での「インフォームド・コンセント」ともいえそうですね。
出典:http://www.okinawa-nurs.ac.jp/
プレパレーションって実際にはどんなことをするの?
小児医療で、検査や治療が必要な理由やその方法を子どもにわかるように伝えるプレパレーション。理解してもらうには、子どもの発達段階に合わせた説明の仕方が大切になります。ある程度成長した子どもなら、わかりやすい言葉や絵本、DVDなどを使った説明で理解することができます。
ですが、ごく小さな子どもの場合、人形やぬいぐるみを使った「ごっこ遊び」が効果的なのだとか。人形やぬいぐるみで治療のマネをすることで、具体的にどうするのかが理解しやすくなり、自分もがんばろうと思えるのかもしれませんね。
小児医療にプレパレーションが求められるワケ
プレパレーションは医師や看護師から子どもへの一方的なものではありません。子どもからの質問にも、ごまかさずに答えます。例えば、注射を「痛くない」と嘘をつくのではなく、「痛いけど、病気を治すのに大切」と、ありのままに答えるのです。また、医療スタッフも子どもに協力してほしいことや、子どもがしてもいいことを話します。
このように、プレパレーションでは子どもに正確な情報を伝え、その気持ちに寄りそい、お互いの信頼関係を築くことを大切にしています。そうすることで、小さな子どもも自分なりに納得し、「自分ががんばっている」という実感とともに治療に立ち向かうことができるのです。
出典:http://www.okinawa-nurs.ac.jp/
子どもだけじゃない 高齢者にも求められるプレパレーション
小児医療で注目されているプレパレーションですが、今後、高齢者医療でも必要になるのではないでしょうか。理解力や判断力の低下は、年を重ねるにつれ起こってくる当たり前のこと。認知症などを抱えながら過ごしている方も少なくありません。
そんな方々のペースに合わせ言葉を選んで説明する。そんな高齢者向けのプレパレーションも、これからの取り組みが待たれるところですね。
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この記事の寄稿者
ノック
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。