身近な病気、認知症
今から10年後の2025年。認知症患者数は700万人を超えるといわれています。年齢を重ねるにつれて発症率もあがる認知症。けれど、65歳未満の若い世代でも認知症を発症する人は少なからずいらっしゃいます。
そんな身近な病気である認知症。では、認知症かもしれない人が困っている場面に遭遇した時に、私たちにできることとはなんなのでしょうか。
1.すこし様子をみてみる
認知症の人は、どことなくぼんやりしていたり歩き方に違和感があったりすることも。そして、何気ない動作の手順がわからなくなることがあるため、「レジに並んでお金を払う」「切符を買う」などの動作にも戸惑いを見せたります。
なかには自分の行動に違和感を抱かれないように、懸命に取り繕う人もいます。服装に注意を払えず、季節と合わない服装だったり靴が左右違っていたりする場合もあります。そんな違和感がないか、まずは様子をみてみましょう。
2.相手の正面からやさしく声をかける
少し様子をみて、手助けが必要だなと感じたら、相手の正面に周り、一度目を合わせてみましょう。それからゆっくりはっきりと話しかけます。困っていることがはっきりしたら、それを補いましょう。あてもなく歩き続けてしまい、事故や脱水症など命の危険にさらされることもあります。家族に連絡をとるか、身元が分からなければ警察に連絡しましょう。
ただ、いきなり知らない人から声をかけられると、認知症の人は戸惑ってしまいます。手助けが必要ないという申し出があればそれに従いながら、しばらくはそっと見守るようにしましょう。
出典:http://www.gov-online.go.jp/
3.相手のペースを守りましょう
たとえ手助けだとしても、あなたのペースで動くのはなるべく避けたいもの。認知症の方は自分のペースが乱れたり、知らない方法や情報が飛び込んでくると混乱してしまうからです。感情のコントロールがうまくいかなくなると、状況を余計悪くしてしまうことも。話をさえぎらず、相手を受け止める姿勢で気持ちが落ち着くのを待ちましょう。
ただ、自分の手に負えない状況になると思ったらそれ以上無理はしないこと。店員さんや駅員さん、警察に頼りましょう。
出典:http://www.gov-online.go.jp/
4.自治体が把握しているか確認してみよう
自治体では職員や民生委員による高齢者巡回訪問で、高齢者の定期的な安否確認や現状把握を行っています。ですが、自治体によっては対象をひとり暮らしの人に限っていたり、その年齢に達していないためにチェックをすり抜けてしまう人がいるのも事実。
いまあなたの目の前にいる人は、もしかしたら自治体からの支援が行き届いていないのかもしれません。「最近よく見かけるけど大丈夫かな…」というときは、一度市区町村窓口や地域包括支援センターへ連絡をしてみましょう。
出典:http://www.4894.city.sapporo.jp/
もっと力になりたい。もっと詳しく知りたい
そう思った人は、自治体や職場、学校で行われる認知症サポーター講座を受けてみては?この講座では認知症の基礎知識やサポートの仕方などが学べます。開催日程は最寄りの市区町村に問い合わせるか、市政だよりなどで確認ができます。
出典:http://www.caravanmate.com/
もちろん、認知症患者の方に限らず、困っている人がいれば手を差し伸べられるといいですね。すべての人が安心安全に暮らせる、見守られている生活を届けていけるとよいのではないでしょうか。
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この記事の寄稿者
チヴェッタ
介護のほんねニュースのライター。話題の介護関連キーワードの中から気になるトピックについて解説します。