寄稿

父の介護を10年間。私のカイゴ回顧録 ~要介護の父が、我が家の主役になりました [後編]

介護がはじまったとしても、自分の人生を大切にするスタンスは大切です。それは、介護を放棄することとは違います。

父の介護

大切なのは家族との距離感

介護が中心となった生活の中で、自分が追い込まれてしまうことを防ぐには、自分の人生と介護を必要とする人の人生、そしてほかの家族等とも適度な距離と関係を上手く保つことが大切になります。

私の場合は、父の介護のためにできる限り、多くを犠牲にすることも、我慢することも【しない】と決めていました。意志としてはそれを貫きました。それでも失ったこと・もの・時もあったでしょうし、我慢や変化したことも多くありました。
それでもできるだけ、状況をポジティブにとらえるようにしていました。

介護は必要でも対等な関係は変わらない

介護を必要としている父を特別とは捉えないし、父との関係を変えることもありませんでした。
目の前にある状況を見つめて、自分のできること、できないことをできるだけ客観視することが大切だと思ったからです。あくまで対等な家族としての関係を続けていました。(父も父で迷惑をかけているとか、介護してもらっているという考えさえなかったようですが)できることは自分でしてもらうようにしていましたし、時々こちらが癇癪を起して喧嘩をしたこともありました。
長年住んでいた家を地域開発のために引越したり、仕事で移動・転職もありました。

支え合いつつも状況判断は客観的に

家族という一つのグループの中で、メンバーがそれぞれ、様々な時間を過ごすのが基本。家族だからできれば少しでも、必要なら協力をしていきたい、という思いはあります。でも、自分の人生のすべてを捧げることはできません。あくまで要介護者のいない家族と同じように、お互いが困ったときには支えあうけれども、それぞれの自立は極力保つ。
生活全部を重ねあうのではなく、つながった気持ちの上でお互いをサポートする。
そんなスタンスが大事です。

介護は長く続いてもいつか必ず終わる時が来ます。
その後の自分の人生のためにも、客観的に状況を判断することが大切だと思います。

  • ひとりを楽しむ、アラフォー・40代独身女性「ソロネーゼ」のWEBマガジン【doppo】
  • 介護の主役は父!
  • POLE・STAR株式会社
  • この記事は、doppo の内容をアレンジしてお送りしています

    佐久間 理央

    この記事の寄稿者

    佐久間 理央

    POLE・STAR株式会社ディレクター
    大正大学大学院人間研究科修士課程修了(社会福祉学)。
    私立国際武道大学、社会福祉法人武蔵野療園、社会福祉法人渋谷区社会福祉協議会等を経て現在POLE・STAR株式会社を設立。
    主に福祉や生活に関する相談、コンサルティングを行っている。

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